私の住む浅草の9月は、と言えば。。。いうほど大きなイベントがないことに気づきつつも、そう言えば以前、私の家族が営むお土産物屋に普通の週末にきた、地方からのお客さんから、「浅草ってのは毎日祭りでもやっているのかい?違うの?それくらい人が多いねぇ。」なんて言われたのを思い出しつつも、このところの週末ごとに徐々に人の出が増えつつあるように窓の外を眺めていると感じています。
みなさん、健康的に過ごせてますか?
不思議なもので、浅草の街中の人出もさることながら、隅田川沿いのお散歩を楽しむ人や、この夏から稼働した、東武線の浅草駅からスカイツリー駅に向けて隅田川を渡る鉄橋沿いの歩行者専用橋である「リバーウォーク」、そしてその先の墨田区側の公園を通じてスカイツリーまで歩いて移動する流れにも人が増えたそうです。新しい物好きが今まで家に閉じこもっていたことの反動、ということではないでしょうけど、秋の彼岸を過ぎてだいぶ夏の暑さが収まったのもあり、オープンエアーの中の散策を楽しむ、ということがいわゆる「新しい日常」の一つになっているかもしれませんね。
実際、在宅勤務で健康管理が難しく体重が増えた(ぼそっ)という方も多いようでして、普段歩いていないようで出勤などで案外歩いていた分の運動量というのも侮れなかった、という話を聞くと、それもあって、外で散歩するという人が増えたのかしら、と思ったり。
そんなこんなで、歩きやすい程度に気候が穏やかになったからか、我が家ではたまたま撒いたカボチャが2週間程度でこんなに元気に育っています、なんて、気づけば我が家のベランダのアップデートも恒例になりつつありますね。これも個人的ではありますが、WFHらしい、新しい日常の楽しみ方の一つではあるのですが。。。
さて、今年は色々なことに「新しい平常」が出来つつある一方で、従前の法令などで対応しきれないことによる特別対応というものが世界中で起きているようです。当社の運用ファンドを通じても、日本に限らず世界のあちこちでいろいろな特別対応を許容する、もしくは余儀なくされている、ということを目にします。
国内で事業を行う人たちにとっては既に過去のものになった「持続化給付金」や地方自治体による営業自粛に対する「感染拡大防止協力金」のような政府からの支援はもとより、今年の4月の特法の成立・施行により創設されたことで、条件が合えば国税の納付を一年間猶予してもらえる、という猶予の特例のよる支払いの抑制というものも日々の資金繰りを助けてくれる特別対応の一つではありました。
他方で、会社を運営することで毎年行わねばならない定時株主総会についても、一般的に理解されている、「事業年度が終わってから3ヶ月以内に開催せねばならない」ということについて、法務省がホームページで、会社法は必ずしも事業年度の終了後3ヶ月以内に定時株主総会を開催することを求めているわけではない、という発信するとともに、株主が一同に会する形以外の株主総会の開催方法についても示唆し、また、一定期間に開催される定時株主総会に限って単体の貸借対照表や損益計算書等をいわゆるウェブ開示によるみなし提供制度の対象に含める、と言った時限的な特別対応も許容されることとなりました。
税務という観点で言えば、通常2月15日から3月15日の個人の所得税や贈与税の確定申告も、4月17日以降であっても申告を柔軟に対応する、という対応をしていましたね。通常だと延滞税が加算されるところですが事情によっては免除されるということですので本当に苦しい時には助かりますね。
アメリカではどうか?税務だけですみません。
同様な対応というのはアメリカでも見られていまして、個人の申告期限は通常4月15日のところ、90日の延長により 7月15日まで、また、事情によっては10月15日まで申告期限を伸ばせるそうです。とは言え、投資の世界の話に限って言えば、こちらは例年通り、当初の税務申告期限は 3月16日で、期限延長の申告をすることで 9月15日まで伸ばせるそうです。こちらは特にファンドからファンドに投資する場合に、投資先ファンドから税務申告に必要な書類が3月15日のギリギリに出てくることなどがあることと、それらが複雑なことから適切な申告をするために最初から半年の猶予を設定しているそうです。となれば、流石に遅らせる必要はないだろう、という判断にはなるでしょうね。お陰様で、当社では8月から9月にかけて、この米国税務対応の必要となる投資家の方々のための対応に関係者と追われるのですが、まぁ、日本の税務でも十分ややこしいのに、自分が個人的に納税することのない(!)米国の納税手続きなんて、常に見るもの全てが新鮮で毎回特別対応な気分です(笑)
全ては、生き延びて明日のために
まぁ、これらもどれもこれも、普段の事業環境より大変な中を乗り切った後、引き続き事業を続けていくため(そして、投資家としては投資のリターンの向上のため(鬼っ!))の支援策、としては大事なものです。このところの倒産関連のニュースでは年初来8ヶ月で35,000件以上の倒産や廃業が確認されていて、前年比で23%増加のペースだと言われています。それを思うと、当社の投資先の方から「御社の投資が紙にならないようにがんばりました!」と報告を聞くと、この波にどうか乗らないで、と祈ってしまいます。
ということで気づけば、新しい生活様式で迎える秋、そして冬が目の前です。インフルエンザの流行も危惧される季節になって参りますので、企業もさることながら個人としても健康管理と予防、そして仮に罹ったとしても適切な対応、というのを引き続き心がけて、次のステージに元気に向かっていきたいものですね。