「限りある資源」と掛けて、「最新のアイデア」ととく。その心は。。。
私の住む浅草も、サンバカーニバルが終わると夏が終わった、という感覚に包まれます。それくらい、サンバカーニバルが夏の終わりの風物詩になった、という証拠なのですが気づけば今年でもう38回目となったそうです。最初の頃は「浅草にサンバ?何それ?」という声しか聞こえなかったのが、今や、全国のサンバチームの目指す先となっているそうです。歴史も積み上がるとこうもなるものなのですね。
一口に浅草と言っても、これだけ広いというか狭いと言うか
さて、ある意味、歴史の積み上げがあちこちで見られる浅草の街ですが、みなさんが一般にいう、浅草というのは台東区浅草一丁目と二丁目、北は言問(こととい、ですよ。げんもん、ではないですよ)通り、東は馬道通り、南は雷門通り、そして西が国際通りに囲まれた一角の、そのど真ん中に浅草寺があり、その周囲を昔からの店舗や最近立て直して高層化の図られた建物などが不規則に立ち並ぶところ、です。この東西南北の四つの通りに囲まれたエリア、実は中に信号機がなく、ということは一応自動車は通れるものの、日中は人通りでごった返すので車があまり入り込まないし、その中心を仲見世が走り、東西を新仲見世が横切ることから、この区画の中を車で移動する、ということが極めて困難でもあり、また車の往来ができない程度に狭い通りがあちこちにあるのです。
とすると、店舗の中身の入れ替えというのは起こるものの、複数の建物をひとまとめにして高層ビルを立てるなんてことがなかなかしづらい(し、もしそれをすれば浅草寺さんから景観を乱すといって怒られる )場所でもあります。
そうなると、場所を如何に使って新しくて面白いことをするのか、色々と考えたくなるのが常というもの、ですが、その最先端を、浅草きっての歴史を誇る花やしきの中に見ることが出来ました。
花やしきにみる土地の有効活用とは
花やしきに行かれたことのある方ならご存知ですが、園をぐるっと一周する日本最古のローラーコースターを始め、いうほどは広くない敷地内に様々なアトラクションがあれこれところ狭しと配置されていますので、もはや新しいアトラクションを入れるならば思い入れの詰まった今のアトラクションを撤去して入れ替えることになるのですが、広いとは言い難い園内の一部を封鎖して作業するというのは園内の稼働率も落ちるし見た目もよくないし、狭いから事故のリスクだってあるでしょうから、なかなかしづらいものです。でも、人間って贅沢ですから、新しいアトラクションとか、好きですよね。どうしたら導入できるでしょう。。。
「花やしき」x「最新のエンタメ・テクノロジー」とは
ということで、期間限定、9月23日までですが、現在逆バンジーが楽しめます。って。。。逆バンジーですよ。花やしきの高いところからの遠望(スカイツリーや上野公園だけでなく、足立の荒川河川敷の先まで見えるほど)を楽しむ余裕がないほどの急降下を楽しむことが出来る、「スペースショット」のような高いところから落ちるものではなく、高いところに打ち上げられちゃうんです。確かに狭い(失礼)園とはいえ上空ならいくらでも高いところを使うことは出来そうですが、そんな機材をどうやって。。。
そこで、コンパクトなスペースでも、今時の VR – Virtual Reality – に、最近映画館でちらほら見られる、映像に連動して椅子が上下左右に移動したり傾いたりする MX4D の組み合わせで、この逆バンジーを実現しているのです。
実際に私も体験したのですが、前に体験している人を見ているだけならば、ああ、椅子に座ってゴーグル掛けて。。。程度にしか思わなかったのですが、実際に椅子に座り、ゴーグルを掛けてしまうと、VRで見える風景と椅子の動きで持病の高所恐怖症で思わずシートをぎゅっと握りしめている自分が(汗)その後の展開は、体験してからのお楽しみ、ですが、VR によるその世界への没入感の高さ、というのは侮れないものでした。
謎解きで花やしきの隅々まで再発見?
それだけではありません。なんども来たことのある園であっても、大抵はお目当のアトラクションや休憩スペースでの飲食、となると、案外園内の限られたところしか目にしていないと思います。そこで、園内の再発見にぜひお試しいただきたいのが、園内の「謎解き」イベントへの参加、です。園内のカウンターで謎解きのキットを購入し、そこにあるストーリーに合わせて園内のあちこちを探索してヒントを見つけて謎を解いていくとゴールにたどり着く、というものです。最近だと、この数年行われている東京メトロの地下謎に代表される広域の謎解きのイベントや、建物から時間内に脱出するために謎を解くものなどがあちこちで行われています(実は浅草にも数カ所開催しているところがあるんです。。。)が、この花やしきで行われているのも小学生向けと大人向けの二つがあり、地図を片手に今まで入ったことのないエリアに人が歩いていく、という風景が見られています。
まとめ(?)
古くからあるものも新しいアイデアや技術を取り込むことで再発見を促したり、新しい楽しみ方を提案することができる、というのは、古くから新しいものがやってくる娯楽の最先端だった浅草らしい姿、なのかもしれません。と思うと、私も総務労務のルーティンワークに捕まらないように、新しい刺激を見つけねば。。。