第432回  < AIMA Japanの年次フォーラム開催について >

今年も5月30日にオルタナティブ投資の国際的な協会であるAIMA(Altnernative Investment Management Association)主催の日本でのフォーラムを開催しました。1日を通じて、多くの方々にご参加を頂く本イベントですが、今年は過去最高の登録者数と参加者数を記録しました。基調講演には政府高官にもご登壇いただき、また、業界のプロフェッショナルの皆様方には、パネルディスカッションで多くの知見を共有していただきました。あらためて、ご参加いただいた皆様方には御礼を申し上げます。

AIMAはロンドンに本拠地を置く、グローバルのヘッジファンドとプライベート・クレジットの運用会社を中心とするメンバーで構成される協会です。今回のようなフォーラムの開催を通じて、現在の運用業界運用会社を取り巻く環境について関係者で議論を行う場を提供し、また、参加者の方々に広く情報を共有しています。また、当協会は、全世界で2,100社のメンバーを有する組織となっています。ノンプロフィットの協会ではありますが、業界発展のための活動について、本国の英国に取締役会を設置しており、運営方針の決定とガバナンスの徹底が諮られています。

ヘッジファンド、プライベート・クレジット業界の発展のため、AIMAは運用者が守るべき「投資家保護の向上」「グローバル金融市場での規制遵守」「金融システムリスクの把握と軽減」「不正防止による市場の健全性向上」といった原則を掲げています。これらの原則に従って、私どもは当局との対話、メンバーである運用者との情報共有、教育などの活動を行っています。私個人は、2001年より本協会の活動に継続して携わってきています。過去23年で投資運用業を取り巻く環境は大きく変化し、国内機関投資家によるヘッジファンドやプライベート・エクイティ、ベンチャーキャピタル、プライベート・クレジット投資等の残高、認知度は大きく向上したように思います。

しかし、どの業界にも言えることですが、成長や成熟に伴って業界が抱える問題も変化しています。オルタナティブ投資運用を行うプレイヤーの数が増え、また、金融市場への影響度合いが増加することに伴って、新たに様々な問題も生じています。今回のフォーラムでも新しい学びが多くありました。今回のパネルでは「法規制、税制、ガバナンスの実態」、「機関投資家による注目の戦略や投資のトレンド」「日本の投資機会」「女性キャピタリスト4名による対談」「注目高まるプライベート資産投資」等が取り上げられ、参加者の方々からも好評だったようです。

今後もオルタナティブ投資業界における更なる成長、変化の中で、より多くの投資家が安心して投資できるように、また、より多くの運用者がより良く発展できるように、AIMAの活動に関わっていきたいと考えています。

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