会社の肩書きとかけて、Alphabet Soupととく。そのこころは。。。
私の住む浅草の11月といえば、言わずと知れた「酉の市」。このコラムでも毎年取り上げる恒例のネタ、ではありますが、こちらも御多分にもれず例年通りという訳にはいきませんでした。脇の通路から入り込むことは出来ず、唯一の入り口となる鳥居の手前には住所と氏名、連絡先や健康状態を書き込むチェックシートが準備され、鳥居の下でカメラでの検温、と最近のイベントや大型施設に入るのと同じような人の導線の制限や健康管理確認体制が敷かれていました。毎年の恒例で並ぶのが嫌な私は早朝に行ったため、人のいない境内を撮影できましたが、ここまで人がいない瞬間が出来たというのは今までなかったことですので、人の活動が戻っているというものの流石にそれなりに時と場所を選んでいる、のでしょうか。。。
さて、社長ブログでは(当たり障りのない)経済指標を取り上げているようですが、どうしたって取り上げざるを得ないことがあるのでこちらで取り上げたいと思います。この記事の2週間前に当社の今後について発表をさせていただきました。いろいろなご縁の結果の発表となりましたが、当社の取り組んできている日本で数少ない低流動性資産のセカンダリー投資戦略に対して引き続き支援を頂ける体制が出来るとともに、株式取引の範疇でいえば上場株から未公開株まで、広い範囲をカバーすることの出来る、オルタナティブ投資の幅を体現できる運用会社、というより大きな夢を形作っていけることをとても楽しみにしております。
そんな新会社を思った時に
そんな中、ふと思ったのです。今まで私は、といえば、このウェブサイト上においてウェブマスターということで(こんな世間話的なものを含めた)コンテンツの作成と管理の責任を負ってきましたが、新しい会社においてこれってどうしよう。というか、今まで Cなんちゃら、というものの意味、というのがよくわからない、と思っていたので調べてみました、やほーで(ええ、最近ナイツがお気に入りの一つです。浅草だけに)。
社長、シャチョーとよく言いますが
さて、Cの付く役職というのは日本の会社法には定義のないものです。会社法には取締役と執行役、監査役しかありません。そのうち、会社を代表して契約を締結するには代表権が必要なのですが、本来は取締役ならば代表権があるのですが、それだと誰でも会社を代表しちゃうから制限しようということで、それを持つのは代表取締役か代表執行役か、に決めてしまっているところが多いようです。ちなみに、社長って、会社の一番偉くて責任のある人、って肩書きですがこれも会社法にある肩書ではありません。さらに言えば、会長ってのも、単純に聞くと社長より偉い、とか社長を退いても会社を実権支配しようとする裏ボス・ラスボス的ポジション、に聞こえますが、本来は取締役会の会長さん、なので会社の方針など重要な決定をする場としての取締役会の会長として議題を方向付けるので決定に実質的に重大な影響を及ぼす偉い人、という意味の方が正しいのです。同じ意味で言えば書記長が1番の実力者な国がありますが、あれも国の最高決定機関の議事録を作成する書記の一番偉い人、ということは、誤解を恐れずに無茶苦茶に言えば議事録をある意味好き放題改竄できるから、決定内容を自分で決められるから1番の実力者、というところから来たとか来ないとか(ほら、ソースがやほー、だから)。
世にいうCxOって、そもそもなあに?
で、漢字の肩書きの話が続いちゃいましたがCなんちゃらの話でしたね。このCですが、Chief という言葉から来ているのですが、アメリカの組織で使われる仕組みのようで、会社組織ならば取締役会の指揮のもとで業務執行や運営の統括をする役員職に使われるものです。ですので、取締役ではないけど役員、という立ち位置の人がいる、というのは日本と似ていますね。で、Cなんちゃら職の一番偉く、責任全体を負うのが Chief Executive Officer、略してCEO、でそのほかは、その業務範囲や会社の考え方によっていろいろな CxOというのがありまして、よく聞くのがCOO、CFO、CTO、最近聞いたのが CISO、Chief Information Security Officer という、日本語に訳すると最高情報セキュリティ責任者、って思わず「紫蘇」と呼んでしまいました。これは会社が独自に作れるので今後もユニークなものがどんどん生まれるのでしょうね。
さらに大西洋を渡った反対側では
それに対して、例えばイギリスなどの英連邦の法律の元にある会社ですと、取締役(director) の中から選定された会社業務の執行・運営の統括責任者のことをマネージング・ディレクター (Managing Director、略してMD)が CEO職に相当する、とされていますが、グローバル展開する英系投資銀行にはMDの肩書を持つ人がたくさんいるので、事業ごとの業務執行責任者、という意味合いが強くなっているのかもしれません。
これに関連するのが、昔在籍していた米系の銀行で、投資銀行と合併するまでに最高の肩書きだったのが、取締役会の会長職であるChairmanやその構成員で銀行の仕事を日々しない取締役Directorを除くと Vice President というものでした。よく、この肩書きはよく「副社長」と訳されることが多いのですが、こちらもMDと同じくらい一つのフロアーにたくさんいた部署もあるので、このVP職には裏でいくつものランクがある、なんて話を耳にしました。しかも、その米系銀行、投資銀行と合併したら、VPの上に DirectorとMDという肩書が来たので文字だけ見たら、副社長と執行役員とどっちが偉いの?という大混乱を起こしていました(笑)
言葉を縮めたいのは世界共通らしく。。。
と、さらっと、今、Vice President をVPと略しましたが、日本語で人の名前を四文字に縮めた愛称にするのと同じくらい、英語圏の人たちって頭文字をとった略語を作りますよね。今まで出てきた単語もそういった略語だらけですし、投資の世界でも普通に略語三文字で話をすることが頻繁にあるので、ぱっと見たり聞いたりしても元の単語がなんだったからわからない、ということも多いのも事実。そのため、略語をまとめたものをAlphabet Soupとアルファベットの(形の残っていないよく煮込まれた)ごった煮(いや、スープだから!)のように呼ぶそうです。事実、その米系商業銀行の中にある頻出英単語は日々略語に置き換えられ、社内だけで通じる略語辞典を整理する社員が出てくる、なんてこともありました(私じゃないですよ!)
ということで。。。
そんなことを書いている私、2月から新会社の「超オタクなおっさん」ということだそうですが、その前からそうだろ!という社内からのツッコミも含めて、引き続きこんな感じの記事を書き続けさせていただけるのでしょうか。。。