私立中高一貫校はプライベート資産の運用と同じ、といったらどう思う?

あいも変わらずの枕で恐縮ですが、私の住む浅草というところには、最近では緊急事態宣言も解除になったからか、平日の昼間にどうも中学生のグループがあちこちに出現している、なんて話を、店番していてもお客の来ない歴史くらいしか誇るものがない小さな土産物屋の女将とかいて我が義母から聞くのですが、さすがはお土産屋、どこかの会社の口が六つで「む口」な超オタクなおっちゃんの義理の母らしく、そういう若いグループに何処から来たの?とスッと聞くのですが、そうすると、なんと都内の私立中学校の子たちでなんでもまだ中学校1年生だ、というのです。

ちょっと前ならば修学旅行の首都圏近郊の中学校の卒業旅行、といえば浅草か日光あたりが定番で、首都圏の外の高校の卒業旅行、と言っても浅草で、お値頃の宿が少ない鎌倉あたりは日帰り旅行、なんて感じだったわけですが、なんと、都内の中学校の一年生が来るのですから、普段から来てもおかしくないのになんで?と思うわけですが、聞けば、日本を知るため、だというのです。サンドイッチマンのネタじゃないですけど、ほとんど浅草を出たことのない70もとうに過ぎたお土産屋の女将的には「言っている意味がよくわからない」ですよね。なので、そういう調べ物はなぜか私のところにくるので調べました。やほーで(ええ、浅草なんで)

私立中高一貫校が浅草で日本を学ぶ?

最近の都内の私立の中高一貫校は今後のグローバル社会に生きていく子たちに、グローバルな環境下でまず自分のこと、自分の育った環境や社会のことをちゃんと自分の言葉で(その言語がなんであっても)説明できる必要がある、ということで、浅草なのだそうです。確かに80年代を小学生とか中学校とか高校で過ごした私的には、歴史の授業は1月あたりに明治が来ておしまい、なのでおじいさんやおばあちゃんの生きた時代とか授業で教わらなくて、って感じですよね。

で、もうこの10年以上なのですが、実は私、業界のあちこちで、事あるごとに私立中学受験ネタでお話をさせていただくことが多いのですよ。持論としては、ファンドのピッチは私立中高一貫校の学校説明と同じ、なのです。え?と思ったあなた。そうですよねぇ。そもそも、ちょうどこのクールに弊社の近所にあるテレビ局から中学受験ネタのドラマが流れていますが、多分これが「そうそう」なんてうなずいて見ているのなんて、東京近郊と大阪と兵庫の間、あとは名古屋周辺程度であって、それ以外の地域ではプロ野球のテレビ中継が予定時間を過ぎても延長してもらえないのと同じように見ることがあまりない世界の話、なんだと思います。ちょうどこの週末に一年ぶりに会ってきた、納骨堂の中にいる田舎のばーちゃんが、私が子供の時分に言っていました。

「私立に行く奴は(ぴー)だ。県立に行きなさいよ」

って、ばーちゃん、確かに石を投げたら埼玉県な足立とはいえぎりぎり東京に住んでるんだけど。。。って、子供心に思ったのですが、そういえば、ばーちゃんの住んでいた千葉の南房総にある私立の学校って確か木更津にあって、木更津といえばこの間の墓参りの帰りも渋滞がひどくて、普段からアウトレット渋滞が川崎までずっと続く、っていうのも有名ですが、それ以上に「木更津の狂犬」ってのが有名でしたね。彼らがその学校に行っていたかどうか解りませんし芸能界で成功するには(ぴー)では無理なわけですが、私のもう15年以上もお世話になっている金融系DJ Shinozaky も言っていました。木更津の狂犬は、ダブリンの狂犬といい勝負だ、って。まぁ、ダブリンの狂犬って、アイルランドの観光資産としても有名で、iPhoneには必ず入っていた iTunesを使って Apple と手を組んで自分達の最新の限定音源を世界中にウィルスの如くばら撒いたことでも有名な U2っていう、ボーカルがそんなに歌の上手くないヤンキーバンドなのですけどね。でも、彼らの持っているダブリンのホテルは立地条件もサービスも良かったですよぉ。でも、夜通し隣から聞こえるパーティは終わらないし、エレベーター止まったのですよねぇ、しかもどちらも私が帰る日の朝に。。。

あ、すみません、かなり脱線しましたね。中高一貫校と投資の類似性の話でしたね。最近、某声の教育社というYouTubeチャネルに最近力を入れている(あ、弊社もこっそり始めました。ぜひチャンネル登録してくださいね!)、受験の過去問を集めて出版する会社の方と情報交換をする機会を頂いたので、そのネタをパクる感じでちょっとご紹介するのですが、例えば、中学に入ってから6年間を使ってどういう教育方針でいくか、というのはバイアウトやベンチャーキャピタルが出資したらどんな形で会社を育てて最終的な売却へのストーリーを作るか、という投資戦略を語るのと同じなのですよ。

入ったら如何にして出口まで走ることになるか?

まず基本的なところで入った子たちに対して、出来る子にはより出来るように、できない子にはゆっくり教えていこう、っていう進度別のクラス分けをしていきます、なんていうのをそのスピードの違いが如実に現れる数学と英語に導入します、とか、これらを繰り返しながら段階を経て学んでいく(というプロセスをスパイラルとかトルネード、と表現しますねぇ)ことで基礎学力として大事になるので強化する主要三科目(国数英)と、記憶に頼りがちだけど実験やフィールドワークのような探究心と好奇心を刺激しながら学ぶことでより学びに深みの出る理科と社会、そして、大学の試験科目にならないけれども人生における目標や学ぶべきスキルである家庭科や体育、美術などを、いかに系統立てて、かつ組み合わせながら効果的に学ばせていこうか、というのを、統合学習と読んでみたり、従来は大学でしかみなかったPBL(Project-based learning)を取り入れたりします、という形で見せています。

まるで、企業経営の経験豊富だからハンズオンでやります、とか、自社の誇る人材プールを有効活用して適切な人材を派遣します、とか、はたまたそもそも財務管理がなってないからその整理をするところから始めます、とか、リストラします、カーブアウトして不採算事業の切り離しをバンバンやります、などなど、企業価値向上の戦略とその優位性を語るファンドの運用者と一緒ですよね?

グローバル化と数値目標を実現する仕掛け

ところで、この10年くらいで見られるのが、今後のグローバル社会に適用するように、語学学習に力を入れて、例えば中学校卒業までには英検3級は全体の8割は取れるようにします、高校卒業までには全体の半分以上が英検準2級、とか TOEFL iBTで80点(大体英検準1球程度)まで頑張ります、といった目標数値を出しているところは偏差値でも下位校と呼ばれるようなところでも普通にやっています。

また、留学プログラムは単位認定までするので一年遅れで卒業、だから社会に出る時に不利になりません、なんていうのは当然のこと、文部科学省主導のSGH (Super Global High-school)ネットワークやWWL (World-Wide Learning)に参加して教育活動を行います、なんてことを強調する(硬式テニスの強豪としても有名な)富士見丘のようなところもあれば、茨城の茗溪学園や都内の玉川学園と言ったところですと卒業時に IB (国際バカロレア)認定を取れるので世界中の大学に行けるチャンスが出来ます、とか、確か昨年の千代田線の車内動画広告を出していた小田急線沿線の国本女子という学校や、神田カレーグランプリで有名な神田神保町のはずれにある神田女学園と言ったところですと、DDP (Double Diplomat Program)と言って、海外の高校認定を受けることで、日本ともう一か国の高校卒業資格を同時にとることを目指す、ということを始める学校もこの数年で出てきています。さらに、巣鴨と駒込の間の六義園の北側にある文京学院大学附属あたりはインターナショナルスクールを学内に誘致することで連携を図って、グローバル人材育成の環境を作ろうという試みも見られますが、むかーし、昔に戸板女子という名前で知られていた学校はそのあった場所の名前から三田国際と名前を変えて、また場所も変えてインターナショナルコースを作ったら偏差値がグッと上がった、なんてこともあります。で、最近ではその辺りの良いところ採りを目指してそのハイブリッドを作ろうなんて来年の4月から再開校する千代田国際、なんてところもあります。

英語だけが教育じゃない!

もちろん、教育ってものは英語やそのコミュニケーションだけじゃないですよね。今はSTEM (Science, Technology, Engineering, Math)が普通になってきている(?)ので、文部科学省主導のSSH (Super Science High-school)認定を受けて理系教育に力を入れています、なんてところもあれば、理系大学の付属校で比較的進学校として知られていた芝浦工業大学附属あたりは立地の良さと共学化したことで人気が上がった、なんて聞きます。

当然、昔からの伝統として続けていることを基礎に残す学校も多いです。登校して最初にやることが運針で集中力を鍛える、って女子校はいまだに少なくはないですし、女子校で欠かせない礼法の授業を共学化しても続ける、という旧聖徳大学付属女子、今は光英Veritas なんて学校もあります。もちろん古くからの女子校も健在で、昨年の応募ベースで上位に挙がってきたのが都内の立地条件の良さや校舎の建て替えも終わった山脇学園であり、大妻女子系列も受験者数は堅調だそうです。

そうそう、その意味でこの直近人気が上がっているのが女子美大付属で、美術系なのにちゃんと中学高校の間は学ぶ機会ももらえるので柔軟な将来がイメージできるということで、声の教育社さんの過去問については昨年も今年も9月の終わる段階で在庫が尽きた、そうです。どうもこういう間接的な形で学校の人気が測れるって、オルタナデータ的で面白いですよね。

ベトナムだって学校だって SGDs

閑話休題。
まぁ、戦略が多種多様で、しかもこれらの組み合わせと言うのが学校の教育方針ということですよね。でも、まだまだ続きますよ。今やESGやSGDsの世界です。もちろん、ILPAのDDQにもこれに関する質問はありますし、先日聞いていた10年以上の付き合いのあるベトナム最大の運用会社ももう早くからベトナムで ESGとかSDGsの目線での投資をしているくらいですのでこの1-2年でSDGsだー、とか言っている日本の運用会社って一周回って全く遅いのですが、動きが遅いと思われがちな学校教育の世界ではもうとっくに取り入れられているのです。学校のあちこちにSGDsの17のアイコンが貼られていて、問題を考えるときに、これはそのうちどれに当たるだろう、というステップを入れて考える、というトレーニングをしている学校がそれなりにある、という話です。その流れで、中高一貫ですので中学卒業の際に高校の入学試験がないので中弛みしないように、というわけではないでしょうけれども、そのSGDs目線で、卒業論文を書かせては、パネルに資料などを貼って文化祭や学内発表会の時に興味を持ってもらって発表したり議論したりしている、という学会で見られる風景を見ることが出来る学校も増えているそうです。

こうやって聞いていると、結構鍛えられていますよね。それだからか、この間うちの社長がとあるVCさんの主催したキャンプでスタートアップのためのピッチをたくさん聞いてきたそうなのですが、最近の若い人たちの質がいい、という話だったそうです。中学からこんなトレーニングをしてもらっていればそういう子たちも増えてくるのでしょうね。

すべては大学のため?そんな簡単な話ではなく、社会の要請なのです

で、この辺りのトレーニングはどこを目指しているか、というと、本当は今年の1月にあるはずだった大学入試の改革に標準を合わせていた、そうなのです。はい、出口戦略ですね。入試改革で、記憶や問題解答テクニックを問うのではなく、ある写真を見て、その写真の風景の時代背景などを考えた上で自らの意見を述べることを問われるはずだった、そうなのです。そうなると、従来のような詰め込みではなく、知識の組み合わせとそれに対する考察、というのを繰り返し行っていかねばならなかったことになります。とはいえ、そういうことの繰り返しがAO入学などでも生かされて本人たちの希望していた進路に進めた、という報告も結構あったそうですので、ドラゴン桜的なじゃなくても進路を目指すのは大変であり、でも準備とモチベーション作りというのも出口戦略と切り離せなくなってきている、ということなのでしょう。事実、某早稲田大学は現在、一般入試と推薦入試との比率が6:4なのを10年後には 4:6に変えていくそうですし、TEAPという英語の評価テストを英検と共同開発している上智大学も一般入試をほぼ無くそうという話も出てきているそうです。

その背景としては、大学から社会に出ていく人材に対する要求が、従来までの、知識の詰め込みと指示に対する実行能力、ではなく、問題解決能力や、チームビルディング、協働力、これらを支える表現力といったものに変わってきたことから、大学側が欲しい学生像というのも変わってきたことにもある、と考えられています。

その意味では、単に中高一貫の6年のうち5年で先取り学習をして残り一年を受験準備に費やすことで現役合格への確率を高めている、って都立高校で高校3年の9月までテニスして遊んでいた私からしたらごめんなさい以外何もいえないほどのコミットメントも、当然下支えしてはしていますが、そんな単純な話ではない、ということなのです。

しかも最近では大学の先を見る学校も出てきました。大学卒業しても2-3年で辞めてしまう社会人が多い、というのを見て(ああ、耳が痛い。。。)、ワタミの社長さんが学園長をしている郁文館は郁文館夢学園という名前にいつの間にか変わっていて確か今年から起業家を目指す子たちのコースを作った、そうです。そこが目指すのは25歳の自分がどう輝いているか、です。25歳ですか。。。私、社会人になって2年目でしたねぇ。楽に事務仕事をしようとプログラムばかり書きまくっていましたね。ダメですねぇ(苦笑)

学校側の仕掛ける側の事情も運用者と同じようで。。。

実のところ、10年前ですと、ちょっと偏差値の低めの学校でも、上記のような主要三科目を軸にして理科社会を抑えていくことをすれば私学の上位校への進学実績が比較的作りやすかった、ということで当時も結構学校の偏差値ランキングはそういう形での入れ替わりがあったように覚えています。また、それをテコにして優秀な学生さんが入ってくるので総合能力の問われる国立大学の進学実績を増やしていく、というのがその次のステップと見られていました。で、そのサイクルを5年くらいで実現すると、そのチームの一部が他所の学校に行って同じようなことをやるのですが、そのままやっても面白くないので、IBとか、更なる付加価値をつけてきた、というのがこの10年くらいの流れ、とも見られていました。

ところが、このようなアプローチに加えて、進学校のブランドと教育のノウハウを使ってフランチャイズ化しているところも見られます。例えば、昨年、都心の中堅女子校だった村田女子は国際教育でグッと偏差値の上がった広尾学園と教育提携を行って校名を広尾小石川に変えたところ、初年度から広尾といい勝負の偏差値にジャンプアップし、ちょっと前ですが埼玉で有名だった開智中学と浅草橋にあったアイススケートの選手を結構輩出していた日本橋女学園とが連携して開智日本橋と名称変更して共学化したら、これまた偏差値が底上げされました。なんでしょう、ボルドーのワイナリーの生産高が頭打ちなので、ニューワールドでその製法をそのままやって、フランスよりは比較的値頃だけど生産高を増やしながら売上を増やす、的なアプローチ、ですよね。ちょっと学校の経営方針的な話に脱線しましたが。。。

まとめ

さて、そろそろ、なぜ私が中高一貫校は投資と似ているか、とずっと主張している理由が見えてきたかと思います。

投資してからの企業価値引き上げの戦略やその多様性、そして、出口戦略とその実績による結果の再現性の担保、さらにはその実現性のポータビリティまで最近では追加されているのって、プライベート投資の世界で、この人はこういうスキルセットでこういうスタイルで投資して、企業価値を高めてexitもこれくらいの倍率でやったのがあるから、独立した今回のファンドでも期待できる、的な話をするのと同じですよね。

こうなってきますと、この辺りの評価をするためには、前回のDDQの中のYes/No questionではわかるはずもなく、回答形式の質問でその詳細が見えてくる、というわけです。ということで、なぜ、今回こんな話をしているか、もうお分かりですね。今回も、今度の研修会のチラ見の3回目、だったのです。もし、1回目2回目をまだ読んでない、もしくは途中で脱落した、という方は、それぞれ読んでくださいね。

ですので、中高一貫校もそういうDDQがあってそれを埋めてくれれば。。。という必要も実はなく、学校案内の構成ってどこも実はそれを知ってかしらずか大体似たり寄ったり。投資の世界の会社概要や戦略ピッチのような個性しか見えないバラバラ、ということがないのです。

また、面白いことに、学校選びもファンドの投資も、それなりのブランド力があると多くを語る必要もない、という変な共通点もあるようでして、このコロナ禍において上位校の学校説明会はほぼない、中堅校以下は感染防止対策をきっちり行いつつ、個別に丁寧に行うことで理解と信頼を勝ち得ようとする、という構図でもあったようです。

ファンドも受験も大一番といえば。。。

そして、一番大事なところ、ですが、どちらにも言えることは、エントリーのディールというは常に選別と競争である、ということです。ファンドも投資対象としてどういう投資先に投資したいか、という多種多様な選別プロセスでふるいにかけて投資候補を絞り込んでいく一方で、常に投資したいものを投資したい価格で買えるわけでなく、何かしらビッドがあり、売り手さんの都合で買えるはずのものが買えなかった、という話も少なくはありません。こうなると投資の最後は、本当にその案件とのご縁の問題になっていきます。

もちろん中高一貫校の世界も、上記のような学校の方針などの資料を見たり、学校に行ければいって校舎をみたり授業や部活動を体験して候補を決めて、その上で過去問などを解いて準備した後、本番の試験がやってきますが、帰国生の子たちは12月、千葉・埼玉・茨城・栃木は1月に、そして都内と神奈川は2月1日から遅くとも10日頃には全てが終わっているのです。しかも、受験方法もこの10年で一気に多様化して、ただの国語算数の2教科か、国語算数理科社会の4教科か、後は公立中高一貫校で採用した適性検査型(PISA型)の統合問題か、というものが、英語を採用したり(その上、例えば、英検準2級から3級を持っていると満点扱いにする、という、今年あたりから大学入試でも見られる、英語試験を行わずに外部資格に置き換えたのと同じですね)、国語+自分で選んだ題材を10分間プレゼンして10分間口頭試問を受ける、という方法を順天中学が採用したり、自分の気に入った本をプレゼンするだけ、という読書プレゼン入試など、多分国内で一番バラエティに富んだ入試方法を採用したという宝仙学園理数インター、など、前述のように、学力とともに、専門分野への興味ややる気を評価したい大学の推薦入学が今後増えていくことを踏まえて、それらのスキルに興味を持つ、もしくは既にスキルがある、という子を(あえてこの表現をしますが)「採用する」ことに積極的になってきていますので、その受験方法と開催日とで、いつ(しかも、中学受験の多くは午前と午後とやりますので、その時間帯の選択も重要になります)、どこの学校で、どの試験方法を選択するか、という戦略も問われてくるのです。

そして、その当日に出題された問題との相性や同じ日に受けた人たちとの点数の比較、というのも当然あると思いますが、最後は、準備期間の長い子ならば6年間ずっと準備してきたものをぶつける本番の日に、健康に会場に入って試験を受けることが出来たら、それが受験の勝者なのだと思います。あと100日を切ってきたところですので、受験生の皆さんとご家族の皆さん、あと一踏ん張り、頑張ってくださいね。

ん?これって投資小噺だよな。ただのいい人っぽいアピールだけで、投資的なオチがないなぁ。ではもうちょっとだけ引っ張るか(笑)

机上の空論にしないために

さて、ここまで情報の整理と読み込み、そこからの比較が大事、なんて書いておきながら、ですが、正直、学校説明資料を読んでも実際に校舎に足を運ばないとわからないものも多いのは事実です。偏差値だけで滑り止め校を選んで、初めて行ったのが受験日で、どういうわけかそこだけとのご縁だった、そんなはずじゃ、なんてなるのも悲しいですよね。また、私立校の校長先生をはじめ、先生たちというのは個性が本当に豊かで、しかもそれを伝えるのが楽しいようで、そういう先生の話は本当に長い。私の今回の記事くらい長くて、その後に話す先生の持ち時間すら全部使っちゃうくらい、熱量多く話をしてくれます。事実、私立学校ってそれぞれが独立した中小企業と同じサイズで運営されている組織なのですよね。だから、トップダウンならばその意思や、昨日聞いていいな、と思ったことがすぐに共有されて学校運営にも反映されます。ですので、行ってみるとその空気は本当にすぐに感じるものなのです。それに比べて。。。いや、ここから先はいうまい(笑)
ということで、運用者についてもDDQをどれだけ読みこんだところで、インタビューして、その会社に足を運んで、とした方がよりいいに決まっているのです。もし弊社に来て社長や私とお話ししていただいたら、弊社がどういう会社かってすぐにわかって頂けるのと同じです。ですので、DDQだけ読んで投資判断するのは危険ですから、オンサイトでの調査や、市場や投資家の横のつながりで聞ける話というのも参考しながら、もっと多面的に判断してくださいね。

One more thing…

あ、最後に、女の子のお子さんをお持ちの方。今までのことを吹き飛ばすくらい大事なことを忘れていました。
制服、大事です。今や、Beamsすら制服の世界に参入しています。このかわいい制服を着て6年間通うんだ(もしくは、こんな制服で6年は無理!)という理由だけで学校選びをする子もいるとか。しかも、DDQの質問にもある diversity & inclusionの話が中高一貫校には普通のようにあるようで、最近のdiversity & inclusionの流れも高校に来ていることから、女子生徒のパンツルックの制服も、学校の生徒会と先生たちとの交渉の末に実現しているところが徐々に出てきているそうです。

大事なことを偉い人の一声でガラッと征服、というのも一緒とは、この二つの類似性はどうやら本物のようです。

お後がよろしいようで。